先輩の言葉で自分の過小評価に気づいた話

俺は自分を過小評価している
最近、この歳になってやっと、ちゃんと気付いたんですね。
僕は「自分を過小評価してる」と。
人から褒められても「いやいや自分なんて…」と思っちゃうタイプ。
日本人けっこう多い?
あなたはどうです?
僕は昔からそうで、それは謙遜とかではなく、マジでガチで「自分なんてまだまだ」って思いが強かった。
で、僕の場合その一番の理由が「理想がものすご高い」こと。
要は完璧主義でね。
「こうでなきゃいけない」という思考が強すぎて、それに囚われすぎて、そこに達していない自分を「自分なんてまだまだだ」と過小評価してしまう。
そして、その「こうあるべき」という理想に向けて、惜しみになき努力をするわけです。
とことん突き詰める。
それゆえストイックだと言われる。
先輩の言葉で自分の過小評価に気づく
そんな僕が歌うことを始めてから20年、脳の根幹にずっと強くへばりついてる観念がある。
それが「歌が上手くなりたい」という強烈な願望。
20年鍛錬を続けていますが、未だに僕の求める理想には辿り着いておりません。
そんな僕の基準で行けば、僕は歌が全然上手くない。
やんなっちゃうくらいへったくそです。
もちろん事実上ヘタだとは思ってないし、まあそこそこ上手いんだろうなとは思ってますよ。
ある面で自信はある。
でも、正直、僕が聴かせたいものでは全然ないんすね。
「これじゃたぶん、耳の肥えたやつにはバカにされてしまう。このままじゃいかん」
厳格な心の声が聞こえる。
ところが僕の想いとは裏腹に、周囲の方々はとても評価をして下さる。
色んな歌い手の先輩方からも「歌え」と。
「りすは歌わなあかん」と。
それでも、僕は「いやぁ、まだまだ…」って思いが強かったんです。
ところが今年に入って、ある歌い手として尊敬する先輩から、けっこうガチトーンで褒められたんですね。
いつも冗談ぽくは褒めてはくれてたんですけど、そのときは僕の歌について「初めて歌で負けるかもと思った」と言うてくれたんです。
これはマジでめちゃめちゃ嬉しかった。
歌を始めてから20年、一番嬉しかった言葉。
同時に思った。
「いや俺、どう考えても自分を過小評価してるな」と。
もうちょっと自分を高く評価していいはずだと。
そっからね、もっと歌おうと思った。
もっと聴いてもらおうと思った。
まあ、とは言え、この僕の潜在意識を侵食する「歌が上手くなることへの執着心」が消えるわけじゃあないですが。
絶対にもっと自信もっていい
そういうことがあってですね、ちょっと考え方が変わりました。
歌に限らず、自分に「もうちょっと自信持ってええんちゃうん?」と思えるようになった。
これ絶対、僕だけじゃなくてね。
「自分なんて」とか思っちゃう人、言っちゃう人、もしそこにいたら。
自分に対するネガティブな刷り込みはいっぺん疑ってみよう
絶対に、自分は自分が思てるよりも価値あるから。
自分への低い見積もりは完全な思い込みやから。
ほんまのほんま。


