低い声を伸ばせ!アカペラベースボーカルの低音の練習法
ベースボーカルに取り組むようになって、もっと低い声を出したいと思ったけど、思うように伸びないという悩みは多いと思います。
よく高音は伸ばせるけど、低い声は生まれもってのものなので伸びないという意見を耳にします。
本当にそうなのでしょうか?
低い声は伸びないの?
さて、さっそく結論から言いますと...
限界以上は伸びません!
ただし!
それは声帯の潜在的な能力をすでに出しきっている場合です。
問題はあなたがその「限界」まで出せているかです。
声帯はギターなどの弦と同じで、ピンと張れば高い音が出て、弛めれば低い音が出るという理屈です。
そしてギターと同じく、高音は相当高い音まで出せるのですが、低音の場合は一定の緊張を保たなければ、音が鳴りません。
輪ゴムでも緊張があればビンビンと音が鳴って、ちぎれる寸前までは高は音くなりますが、逆に弛みきって緊張がなくなった輪ゴムは音が鳴りません。
このように低音はすぐ近くに限界があります。
しかし多くの場合、特に日本人は発声のクセや力みを持っていて、低い声を出す時も、何らかの形で声を出しにくくしてしまっています。
そして多くの人は、持っている低音のポテンシャルを出し切っていません。
つまり実質、あなたが今より低い声を出せる可能性は大いにあります!
ちなみに僕は歌い始めた頃より1音低くなりました。
ベースボーカルのポテンシャルの高い人
低い声が苦手だなと思っている人でも、もしかしたらその才能があるかもしれません。
そのポテンシャルを見抜くためのポイントがあります。
それは喉仏 です。
喉仏が出ている人は低音のポテンシャルが高いです。
なぜならば、喉仏が出ていると声帯が長い可能性が非常に高いです。
声帯も弦と同じく長いほど弛められるので低い音が出せます。
弦楽器で考えてもらえば分かりやすいと思います。
バイオリン → チェロ → コントラバスと、楽器が長くなるほど音は低くなります。
日本を代表するボーカルグループであるゴスペラーズのベースボーカルをされている北山さんも、リーダーの村上さんから「喉仏が出ているから低音がもっと伸ばせる」ということで可能性を見出され、猛特訓の末に、低い声を伸ばしたそうです。
どうやって低音を伸ばせばいいの?
では具体的にどのように伸ばすのか、その方法を紹介します。
まず低音も、高音と同じように喉に力みがあると出にくくなります。
緊張させるのは声帯だけです。
周辺の筋肉が緊張すると声帯が音を出す邪魔をしてしまいます。
ですので出来るだけ喉をリラックスさせてください。
理想はあくびの喉です。
喉の奥の天井を上げて、床を下げて、一度あくびをして、その感覚を覚えてください。
広げるために力を入れすぎないでくださいね。
あくまでリラックス。
出した声はボヤ~ッとした声になります。
その状態のまま楽に出せる裏声から低音に下降してください。
少し首を上に向け、声を鼻(鼻腔)の方へ抜くようにすると、出しやすくなります。
限界の低音が分かったら、その音をしっかりイメージしながら高音から降りてくるというのを繰り返してください。
できるだけ低音でのリラックスの感覚を掴んでください。
これによって時間はかかりますが、少しずつ低音が広げられます。
低音トレーニングの盲点
けっこう忘れられがちなんですが、ベースボーカルの人も高音のトレーニングを是非行ってください。
「高音をトレーニングしたら低音が伸び、低音をトレーニングしたら高音が伸びる」ということは昔からよく言われます。
高音でのリラックスした発声は、低音でも効果を発揮します。
どちらもあくびの喉の状態が理想です。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。