アカペラをジャズっぽくアレンジする方法 ④ベース
今回はアカペラをジャズっぽくアレンジする方法 について4回目、最終回です。
最初の記事で「ジャズっぽさ」の要因として、以下の4つの要素を挙げました。
前回までに、例題曲のコードにテンションを加え、リズムをスウィングにして、コーラスにシンコペーションを加えてきました。
今回は最後のベースラインをウォーキングにして、ジャズ風アレンジを完成させたいと思います。
例題曲は山下達郎先生の「クリスマス・イブ」の冒頭のワンフレーズです。
ウォーキングベースの作り方
ウォーキングベースはこちらの記事で、説明しましたとおり、4分音符や8分音符を繰り返して歩くようにトントンと刻むベースラインです。
4分音符を繰り返すと言っても、下の音符のように、同じ音の繰返しだと、
形としてはそうなんですけど、これではあまりジャズっぽくなりません。
やはり階段のように上がり下さりした方が、それらしくなります。
でもどうやってルート以外の音でベースの音を決めればいいの?って思いますよね。
ここからは、ジャズっぽいベースの動きを二段階でステップアップしながら紹介します。
「コードの構成音」で作るウォーキングベース
ではまず1段階は、わかりやすい「コードの構成音」で作るウォーキングベース。
コードの構成音とは、コードの中に含まれる音です。
例えば「C」のコードは「ド・ミ・ソ」なので、この3つの音を使うといことです。
この曲の元のコードはこのようになっています。
これらのコードの構成音はこのようになっています。
コードについて、もっと知りたいー!という方はまずこちらの記事をごらんください。
この構成音の中の音を、なんとなく階段になるように配置してみると、こんな感じになりました。
これだけでも充分ジャズっぽくなります。
どの音を使わないければいけないという決まりはないので、これを基に自由に広げてもらえばと思います!
ただしコードの最初の音符は、コードのルート音にしてもらった方が安全です。
さて、次のステップはちょっと難しくなります!
次のコードに向けてのなだらかな階段を作る
ではもう少し高度な、第二段階のステップです。
今度は「次のコードに向けてのなだらかな階段を作る」というのをやってみたいと思います。
どういうことかと言いますと、次のコードの頭の音になだらかにいけるように、その前の音を近づけておくんです。
例えば最初のコードが「A」。
二小節目のコードが「E/G#」で、オンベースなのでベース音は「ソ#」
二小節目の最初の「ソ#」に向けて、一小節目の最後を階段になるように、構成音以外の音も遠慮なく挟みます。
三小節目は「F#m7」なので、ベースの音は「ファ#」。
この音に向けて、二小節目から階段になるように音を挟みます。
このように臨時記号の付く「半音階」の音を挟み込むと、よりオシャレで、ジャズっぽくなります。
このパターンで、コードの構成音を基準に、全体をアレンジすると、こんな感じになりました。
だいぶ雰囲気が出てきましたね。
少し難しいですが、あれこれ試しながら挑戦してみてください。
全部を合わせて聴いてみましょう
ここまでの例題曲「クリスマス・イブ」を、ジャズっぽくするための4つ要素を一つずつ解説しながらアレンジしてきました。
まず、コードにテンションを加え、リズムをスウィングして、コーラスにシンコペーションを加え、最後にベースラインをウォーキングにしました。
それでは、これらのパーツを合わせた完成版でございます!
すっかりジャズ風に変身しましたね。
紹介した4つ要素ですが、どれか一つ使ってみるだけでも、アレンジにバリエーションが出ると思います。
是非、出来るところからトライしてみてください w(^0^)w
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