アカペラをジャズっぽくアレンジする方法 ①ジャズっぽさとは
今回はアカペラのジャズアレンジについて書きます。
アカペラはジャズアレンジがとても映える音楽です。
ジャズアレンジを主体としたアカペラグループもたくさんいらっしゃって、とても人気のジャンルと言えます!
でも、いざ自分でジャズアレンジをしようと思っても、難くて何をどうして言いかわからないという人が多いと思います。
そこで、今回はそんなアレンジ初心者の方のために、なるべく簡単に「ジャズっぽく」アレンジする方法 をご紹介します。
ジャズっぽさの要因
そもそも、ジャズっぽいアレンジは、なぜジャズっぽいのか、そこから紐解いていきます。
ジャズっぽいアレンジがジャズっぽい理由は、大きく4つあります。
この4つを押さえれば、ジャズアレンジはあなたのものです。
1.ジャズっぽいコード(テンション)
まずジャズっぽいコードとはどんなものか。
ジャズでは「テンション」と呼ばれるコードのトッピングをたくさん使います。
(テンションに関してはこちらの記事で詳しく説明しています)
簡単に言いますと、基本的なコードは「ド・ミ・ソ」のような3つの音から成る和音なのですが、そこにさらに加える別の音です。
この別の音を加えていくと、コードは複雑になり、独特の響きを持つようになります。
ジャズはこのテンションを頻繁に使います。
このテンションを利用すれば、ジャズっぽさに一歩近づきます。
また、アカペラで使えば、楽器とはまた違った美しいサウンドが出来ます。
もっとも使いやすいテンションは add9 です。
使い方はこちらをご覧下さい。
2.ジャズっぽいリズム(スウィング)
スウィングという言葉自体は、聴いたことがあると思います。
ジャズにも様々な枝分かれしたジャンルがあり、何を持ってジャズのリズムとは言い切れないのですが、やはり典型的なジャズを表すのはやはり「スウィング」。
スウィングは、簡単に言えば三連の真ん中を抜いた「ハネ」のリズムなのですが・・・初心者の方にはよくわからないかもしれないので、音で聴いていただきましょう。
まずハネてないベタのリズム
音符にすると、長さが全て均等に「1対1」の割合になっています。
これに対してハネのリズムはこちら。
音符にすると、表拍が長く、裏拍が短い、「2対1」の割合になっています。
ベタの「タタタタ」という均等なリズムに対して、「タッタタッタ」とスキップしたようなリズム。
これを「シャッフル」とも言いますが、ジャズの場合には「スウィング」と呼ばれ、意味は同じです。
リズムをスウィングさせることでジャズっぽさにもう一歩近づけます。
3.ジャズっぽいリズム(シンコペーション)
リズムで項目が分かれてしまいましたが、こちらもジャズっぽさを出すためにはとても便利な道具シンコペーション。
シンコペーションとは、「切分音」とも呼ばれ、言葉では説明しづらいのですが、調べると「拍子、アクセント、リズムの正常な流れを故意に変えること」などと出てきます。
例えば、この「正常な流れ」をアカペラのコーラスで例えるとこんな感じです。
この正常な流れを半拍ずつ前にずらして、シンコペーションするとこうなります。
半拍ずつ前にずらすことでリズムに特徴が出てきます。
これを「食う」と言ったりもします。
これもジャズではよく使われるリズムのスタイルで、ジャズっぽさを出すとても便利なアイテムです。
4.ジャズっぽいベースライン(ウォーキングベース)
最後はジャズっぽいベースライン。
これも先ほどと同じで、何を持ってジャズのリズムとは言いがたいのですが、典型的なジャズっぽさといえば、ウォーキングベースです。
ウォーキングベースはジャズが発祥の特徴的なベースライン。
4分音符や8分音符を使い、その名の通り「歩くように」音を移動させます。
このウォーキングベースを使うことで、また一歩ジャズっぽさが出せるようになります。
また、アカペラのベースのボンボンがとても映え、半音階の音などを挟み込んでいけば、とても美味いベースになります。
まとめ
これら紹介した4つの要素を加えることで、アカペラアレンジをジャズっぽいものにすることができます。
まずはコーラスにテンションを加えてみましょう。
そしてリズムをハネて、食わせて、最後ベースラインをウォーキングにしたら、ジャズっぽいアレンジの出来上がりです。
次回は具体的な例をあげて、もう少し分かりやすく説明いたします。
→ アカペラを簡単にジャズっぽくアレンジする方法 ②コード
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