アカペラアレンジ講座・メドレー曲の作り方(簡単な曲のつなぎ方)
大阪河内長野在住シンガーソングライターNeo-Risです。
15年間アカペラグループで歌っていました。
今回は「メドレーのアレンジをしたい!けど難しい!」と思っていらっしゃる方への記事です。
僕のやっていたアカペラグループでは過去20曲くらいのメドレー曲をやってきました。
どんな風に作ってきたか、メドレー曲を作る際の手順からお伝えしていきます。
1.選曲
まずはメドレーでひっつける曲が必要です。
ここに来られている方は、恐らくすでにリストアップされてることと思います。
メドレーの選曲はだいたい何かしらの「くくり(テーマ)」があります。
例えば「ディズニー」であったり、「90年代J-POP」であったり、特定のアーティストであったり。
僕は「ディズニー」「ジブリ」の他、「夏」「冬」などのシーズンの歌でくくったり、「電車」「雨」など、特定のキーワードでくくったりしました。
まずテーマを決めて、その中から、やりたい曲や、外せない曲などを選出。
選曲がある程度固まったら次は構成です。
2・構成
構成とはつまりどの順番に並べるかです。
「好きな曲を好きな順番で並べる」でも結構なんですけども、聴かせる編曲をするには順番も結構大事です。
通常1曲の音楽でも起承転結があります。
メドレーのアレンジをするときも、ただ好きな順番に並べるのではなく、それぞれの曲が生きるような順番が理想。
1曲をアレンジするように、全体を構成するようにして、しっかりメリハリをつけて、飽きさせないような工夫が必要すです。
とは言え、最初に全部を決めちゃうのって結構大変です。
僕もなんとなくのイメージは決めてても、やりながら変わっていって全然違う形になることもあります。
それでもやはり、しっかりと「緩急」は意識して作ります。
単調にならないようにしましょう。
3.アレンジ
ここから本題!
構成までが決まったら実際にアレンジの作業に移っていくわけですが、メドレーで最も問題が「曲と曲をどうやってつなぐか」という作業。
これが一番あなたの悩みではないでしょうか?
この曲をつなぐ時に壁になるのが、
- リズム・テンポの違い問題
- キーの違い問題
だと思います。
まずリズムやテンポが違う曲同士を、どうやって繋げたらいいかわからない。
そして、それより問題なのが、キーが曲同士をどのように繋げたら言いかわからない、要は「転調ってどうすればいいの?」って話ですね。
しかもアカペラの転調って楽器でする転調に比べてハードルが高い!!
楽器の場合だと弾き方さえ間違えなければ転調できます。
でも、アカペラの場合は、アカペラはそれぞれの音感が基準になるので、アレンジ上では成立していても、いざ歌ってみると転調でグダグダと崩れてうまくいかないってことが往々にしてあります。
ってことでそれらを一気に解決するアレンジ方法を紹介します。
メドレーアレンジを簡単にする方法
実際にアレンジを始めると先ほどの「リズム、テンポ、キー」の悩みが噴出します。
そこで僕はその全ての悩みを解決するシンプルな方法を編み出しました。
「リズム、テンポ、キーを揃える」
メドレーにする曲を選んだら、全部の曲をどこかのキーに統一します。
そしてリズム、テンポも一つに統一。
これで難しい転調作業もいらず、リズム、テンポも揃っているので、曲つなぎは非常に楽です。
もちろんデメリットもあります。
キーをそろえるデメリット
キーを揃えるデメリットは、キーを決めちゃうと動かせないので歌いたい高さで歌えなくなってしまうこと。
低すぎたり、高すぎたり。
ただ、例えば男女混声グループの場合、音域も広いので、高くなった男性の曲を女性メンバーが歌ったり、逆に低くなった曲を男性メンバーが歌ったりとカバーすることが出来ます。
そういった意味で混声にオススメの方法と言えるかもしれません。
リズムをそろえるデメリット
リズム、テンポを統一することのデメリットは、曲が短調になりかねないということ。
バラードとアップテンポの曲が入っていた場合、どちらかに統一になります。
ただ、リズムやテンポは転調よりハードルが低いので、変えやすいと思います。
起承転結をつけてトータルコーディネート
統一すると折角のメドレーが単調になるので、それを起承転結をつけることで、1つの曲としてしっかり成立させます。
例えば
- 序盤は明るい曲を並べる
- 後半でマイナー調の曲を並べる
- ラップなどのおやつ的なヤツを挟む
- クライマックでみんなで盛り上がれるような曲を持ってくる
みたいな感じです。
また、1曲をあまりじっくりやらず、それぞれの曲のおいしい所を並べてテンポよくポンポン移り変わって行くようにすると、とっても賑やかで楽しいメドレーになります。
とりあえず一回試してみてください。